| 2012.1.13-2.25 : 佐藤信太郎「東京|天空樹 Risen in the East」 |
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2012 年 1 月 13 日(金) − 2 月 25 日(土)
「戦火を奇跡的に逃れた京島界隈の歴史ある独特の街並の向こうに最新のスカイツリーが見えると、様々な歴史 の層が入り交じる東京の厚みを強く感じる。」(佐藤信太郎) 始まりは東京スカイツリーのライティング完成予想図の背景写真を撮って欲しいという依頼でした。 スカイツリーについての話を聞き、強い関心を寄せるようになる中で、自身が生まれた土地、そして被写体としてき た東京の東側に起こる変化を感じ、結果的には 2 年半に及ぶことになるスカイツリーとその周辺の撮影を開始し ました。
今作では、日々刻々と空へ伸びて行くスカイツリーの変化に対応する為、従来使用していた大判カメラを機動性の 高いデジタルカメラに持ち替え、よりディテールを精密に捉えるために複数のカットをつなぎ合わせて一枚の写真 を制作しています。そうしてできた細部の全てが合焦したパンフォーカスの画面は、一種独特な広がりを見せます。 それはあたかも人間の視覚の曖昧さを脳が補い、「私が見た光景」として記憶の中で作られる完璧な風景に限り なく近づくようです。 絵巻物では「異時同図法」という表現方法が用いられます。複数の時間と事を様々な視点で描いたそれはしかし 一人の絵師によってその時代を、また浮世絵は東京の原型である江戸を描いたものです。スカイツリーを取り巻く 現代の東京を撮る作者はこの絵巻・浮世絵の世界に強くシンパシーを持ち、中心の無い画面の中を視線がいつま でも彷徨う絵のあり方が自身の想像力を刺激すると語っています。
また、土地の持つ歴史や記憶と、それによって現れる特有の雰囲気(ゲニウス・ロキ、地霊)についても触れており、 「明治、大正時代の東京のランドマーク凌雲閣(浅草十二階)があったことを思うと土地の持つ記憶がスカイツリー を呼び寄せたかのようにも想像してしまう」とも話しています。 新たな土地の歴史に現れたスカイツリーというシンボルを軸に、土地が持つロマンと有機的にうごめく街、人々の 営みを捉えました。
佐藤信太郎 (さとう しんたろう)
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