石元 泰博

2001.4.5(木) - 4.28(土)
Photo Gallery International

石元 泰博

2001.4.5(木) - 4.28(土)
Photo Gallery International

  • ©Kochi Prefecture, Ishimoto Yasuhiro Photo Center

  •           

フォト・ギャラリー・インターナショナルは下記の日程で石元泰博作品展を行います。

写真家石元泰博が、これまでにレンズを通して捉えてきた「顔」は実に多様です。代表作の「ある日ある所」(1948—52年)や「シカゴシカゴ」 (1958—61年)では、ハロウィンを楽しむ子供たちや、街角を行き交う人々の「顔」の表情に焦点があてられています。1953年以降、東京でもシカゴ と同じように、街角の人々をテーマにして撮影、後に「東京の視感」(1954)、「東京の顔」(1963)、「新宿の街角」(1965)などが雑誌に連載されました。

 

1965〜69年に、日本の新進芸術家や俳優たちのポートレートを発表。彼らの個性的な「顔」が石元の巧みなアングルによって写し取られています。

 

平安時代(8〜12世紀)に描かれ創られた、東寺「伝真言院両界曼荼羅」の大日如来像(1973年撮)や「湖国の十一面観音」(1980年撮)の観音像は、最も理想的な人の「顔」として的確に捉えられ、今や貴重な記録となっています。また、日常的なスナップショットでも、店先や道端にカメラを向け、壁に描かれた「顔」、あるいはポスターや看板などの「顔」を数多く写しています。

 

さらに、近作の「流れ」(1997—2001年)では繁華街を行き交う人々にカ メラを向けていますが、ここでは敢えて個々の「顔」を捉えようとはせず、雑踏を行き交う群衆のうつろな表情を流し撮りしています。あたかも石元はその群衆の流れに逆らうかのように、ファインダーを覗かずにシャッターを切り続け、21世紀を迎えた現代人の「顔」を象徴的に捉えています。

 

本展は、1946年の習作から現在までの数千点に及ぶプリントから、約150余点を選出し構成されています。

 

また本展は高知県立美術館で開催される「石元泰博:1946−2001」写真展(4月1日〜5月27日)の開催を記念して企画したものです。

石元 泰博(いしもと  やすひろ)
1921年サンフランシスコに生まれる。1924年に両親とともに高知県に戻り、1939年に高知県立農業高校を卒業するまで高知で過ごす。1939年単 身で渡米し、1948年から1952年までシカゴ・インスティテュート・オブ・デザイン(通称ニュー・バウハス、のちのイリノイ工科大学)写真科に学ぶ。 1953年日本に戻り、1958年から1961年まで再びシカゴに滞在。1969年日本国籍取得。1996年平成八年度文化功労者。現在、東京在住。

 

 

PGI Exhibitions

2012年 シカゴ, シカゴ
2011年 両界曼荼羅
2009年 色とかたち
2008年 東京
2007年 シブヤ、シブヤ
2006年 On The Beach
2005年 シカゴ 1966
2003年 桂離宮
2001年 「顔」
1998年

「KATSURA」

1998年 「水と人のながれ」
1997年 「シカゴ時代」
1996年 「色と遊ぶ」
1995年 「雲、紙、雪のあしあと, 伊勢神宮」
1992年 「落ち葉とあき缶」
1989年 「桂」
1988年 「花」
1986年 「街 ひと かたち」
1983年 「山の手線 29」
1983年 「シカゴ、シカゴ II」
1982年 「ある日ある所」
1982年 「シカゴ、シカゴ」