川田喜久治

地図

2004.12.15(水) - 2005.2.10(木)
Photo Gallery International

川田喜久治

地図

2004.12.15(水) - 2005.2.10(木)
Photo Gallery International

  • ©Kikuji Kawada

1965年に刊行された川田喜久治氏の第一作の写真集「地図」は、センセーショナルな驚きとともに受け入れられ、 川田氏の評価を決定的なものにしました。この写真集で氏は、原爆ドームの天井のしみや、戦争の記憶に結びつくシンボリックな物体という映像を、繰り返し現わすことで、眼からの刺激(イメージ)を強く印象付けました。

 

一方、プリントとしての「地図」は、写真集に先立って1961年に富士フォトサロンで発表され、その後1974年 に「New Japanese Photography」展(ニューヨーク近代美術館)で展示されました。また、ポンピドゥ・センターで開かれた「前衛芸術の日本 1910-1970」展(1986年)や「Beyond Japan: Photo Theatre」展(1991年 バービカン・アートギャラリー)で展示され、最近では2003年の「世界劇場」展(東京都写真美術館)で展示されています。

 

今回の展示は、写真集「地図」構成の核となる「原爆ドーム内部で消滅した人たちの残した天井一面のしみ」のプリントを中心に再構成されます。「地図」のオリジナル・プリント展は今回が初めてであり、プラチナ・プリントという技法によって、撮影から40数年を経て、新たなる「地図」の世界を創り出し、最終的なバージョンとしてまとめられました。

 

なお、本展は写真集「地図」の新版制作ともリンクするもので、現在月曜社で制作が行われています。

 

川田喜久治 (かわだ きくじ)
1933年茨城県に生まれる。1955年立教大学経済学部卒業。新潮社に入社。『週刊新潮』の創刊(1956年)より、グラビア等の撮影を担当。1959 年フリーランスの写真家となる。初の個展「海」を開催。佐藤明、丹野章、東松照明、奈良原一高、細江英公とともに、「VIVO」を結成。日本写真協会賞年度賞受賞(1996年)、東川賞国内作家賞受賞(1996年)、芸術選奨文部科学大臣賞受賞(2004年)
主な個展に「ラスト・コスモロジー」タワー・ギャラリー(横浜 1995年)、「ゼノン – ラスト・コスモロジー」P.G.I.(東京 1996年)、「カー・マニアック」P.G.I.(東京 1998年)、「ユリイカ 全都市」P.G.I.(東京 2001年)、「川田喜久治展 世界劇場」東京都写真美術館(東京 2003年)など、多数。グループ展に「New Japanese Photography」ニューヨーク近代美術館(1974年)、「前衛芸術の日本 1910-1970」ポンピドゥ・センター(1986年)、「The History of Japanese Photography」ヒューストン美術館(2003年)などがある。作品は東京国立近代美術館、東京都写真美術館、道立釧路芸術館、サンフランシスコ近代美術館、アリゾナ大学センター・フォー・クリエイティブ・フォトグラフィー、などにコレクションされている。