風の旅人Vol.26 「LIFE ITSELF」風の旅人Vol.26 「LIFE ITSELF」風の旅人Vol.26 「LIFE ITSELF」

風の旅人Vol.26 「LIFE ITSELF」

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商品説明

この世に生を受けたものは、何一つ単独で存在せず、常に他の何ものかと作用し合い、「死」も含めた全体の一部として存在しています。
 また、生きることは、自分と世界のあいだの精妙な運動ですから、どの局面も不完全ではあり得ないでしょう。その意味で、生まれて間もない頃や、死の直前においても、「生」は、それじたいで厳粛に成立しています。
 現代社会に広く浸透している認識では、赤ん坊や子供は大人になっていく過程とみなされ、老年は、完成したものが衰えていく過程としてみなされる傾向がありますが、そうではなく、子供も成人も老人も、その局面ごとに、それじたいで唯一のものとして完成しています。
 いたいけなもの、あわれなもの、さびれたものが人間の心を捉えるのは、そこから漂う「死」の気配が、「生」の奇跡的なバランスを再認識させるからではないでしょうか。
 「生」の運動は極めて精巧であるがゆえに、「生」を全うしているものからは、同時に、「死」の気配も漂っています。そして、「死」の気配が濃厚なものほど、「生」の気配も濃厚になります。「生」あることのかけがえのなさは、宿命的な「死」と深くつながっているように感じられます。
 この世の営みの全ての一瞬は、始まりであり、終わりであり、なるべくしてなる均衡のなかで、「死」と背中合わせの「生」そのものとして完成している。
 そうしたことを、誌面を通じて少しでも感じていただければ幸いです。
雑誌『風の旅人』編集長 佐伯 剛

【 表紙・裏表紙 】
絵/大竹伸朗
【 写真 】
TOKYOの闇夜
photos・text / 内山英明
屋久島
photos・text / 山下大明
浅草善哉
photos・text / 古賀絵里子
古里
photos・text / 村上仁一
新グレートジャーニー
[日本人のルーツを訪ねて]
photos・text / 関野吉晴
【 連載 】
ここがもし聖地でなければどこが
text / 管啓次郎
無心の祭
text / 前田英樹
森のなかの生
text / 酒井健
生命と自我
text / 養老孟司
幼虫は未完成か?
text / 日髙敏隆
今の今を行くより外なし
text / 甲野善紀
豊饒なる貧困
text / 長谷川健郎
偏見や排除の論理
text / 森達也
暗澹たる世界
text / 田口ランディ
神殿の谷で
text / 川田順造
形が生まれること、それによって見えなくなるもの
text / 古谷利裕
「見る」ことと、「私」が在ること
text / 小栗康平
事実をありのままに受け入れる思考とは?
text / 保坂和志
今、ここから全ての場所へ
text / 茂木健一郎
【 Endless World − 循環する世界のなかで 】
畏れの信仰
photos・text / 八木清
いのちの流れ
photos・text / 小池英文
もうひとつの眼
photos・text / 船尾修


出版:ユーラシア旅行社, 2007/6年

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