ページ 1 of 14 基礎知識
作品を長期保存するためにはマットの材料に良質な物を使う必要があります。多くの美術館やギャラリーでは一般にミュージアムボードと呼ばれる、綿の繊維で作られたボードを使用しています。 弱アルカリに調整されたミュージアム・ボードは、吸湿性があり、酸性の雰囲気から作品を保護してくれます。 またプリントに直接触れることなく手軽に作品を扱えるので、物理的損傷の機会も大幅に減少します。 額装するときはブックマットをそのまま額に入れればよいので、入れ替えることを考えると極めて合理的といえます。 またマットをしてあればプリントとガラスの間に空間が出来るので、ガラスの雑菌による汚染やガラスとの癒着を防ぐことができます。 プリントサイズとマットサイズの関係マットの縁は、3インチ(1inch=25.4mm)程度を目安に考えるとよいでしょう。それから単純に計算すれば、おのずとそのプリントにあったマットサイズは決まってきます。
しかしこれは、あくまで標準的なもので、作品の内容や各自の好みで、自由にサイズを選ぶべきです。 美術館では、膨大な量の作品を効率よく保管するために、16×20 インチを標準として、20×24、24×30 と最低限の種類に揃えるようにしているところが多いようです。 |