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  ©Ken Kitano

P.G.I.10 Days Exhibition と題するこのシリーズでは、若手や新人、中堅の写真家、あるいはポートフォリオ作品などを紹介する企画展で、テーマのみならず表現方法や展示方法など個性的な作品を発表するものです。

「our face」は、同時代に暮らす人々のドキュメントから始まった。

様々な職業に就く人々やグループで活動する人々の現場を訪ね、話を聞きながら撮影した肖像の数々をまとめていくうちに、それぞれの集団ごとに全員の肖像を重ね合わせることで、同居するひとつのイメージとしてのポートレートが浮かび上がってきた。

ドキュメンタリーとしての要素と映像表現の要素がうまく組み合わされたこれらの作品は、作者が写真で検証しようとしていたものを超えたところにある何かを私たちに示している。

作品制作の過程で試行錯誤の結果、何十枚ものネガを一枚の印画紙に繰り返し露光する方法を採っていたが、最近ではデジタルの手段も活用し、インターネガやスキャンデータを作り、二次原盤化することで様々な出力方法が可能になった。

今回の展示では、そうして作られたデジタル出力のカラー作品とともに、従来のバライタ印画紙に重ねて焼きだしたモノクローム作品を展示する。

モノクロームプリント、カラープリント作品をあわせて40余点を展示。

北野 謙（きたの  けん）
1968年　東京都に生まれる
1991年　日本大学生産工学部卒業
1993年　フリーランスとなる
1998年　メキシコ壁画運動の壁画作品、建築の撮影を開始
2000年　文部省の調査プロジェクトに参加し、ペルーアンデス地方の教会建築を撮影

写真展
1993年 　個展「溶游する都市」I.C.A.C.ウェストンギャラリー（東京）
1997年　グループ展「サンマリノインターナショナルフォトミーティング」（イタリア）
2000年　グループ展「HUMANSCAPE」清里フォトアートミュージアム（山梨）
2004年　個展「our face」ギャラリープレイスM（東京）

写真集
「our face」窓社（2005年出版）　

受賞
エプソンカラーイメージングコンテスト佳作（2002年）、写真の会賞（2004年）

コレクション
清里フォトアートミュージアム、日本芸術文化振興会新国立劇場舞台美術センター