<関連展覧会>大西みつぐ写真展「町の灯りを恋ふる頃」 -WONDERLAND 1970s- @KKAG

2023.5.17(水) - 6.3(土)
Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery (KKAG)
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<関連展覧会>大西みつぐ写真展「町の灯りを恋ふる頃」 -WONDERLAND 1970s- @KKAG

2023.5.17(水) - 6.3(土)
Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery (KKAG)
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©Mitsugu Ohnishi, courtesy of KKAG

 

大西氏はこれまで東京の下町を撮影したカラースナップ作品を多く発表してきたが、今回は、大西氏が写真家として活動する初期の 70年代に制作された貴重なモノクロプリント約 25 点を展示する。

 

大西みつぐ写真展

「町の灯りを恋ふる頃」 -WONDERLAND 1970s-

 

2023年5月17日(水) - 6月3日(土)
15:00–21:00
* 最終日6月3日は18:00閉館

休廊:日・月・火

場所:Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery (KKAG)

 

トークイベント

大西みつぐ x 村上仁一

「路上の身振り、写真家の矜持」緩い対談 part 2

5月20日(土) 17時〜18時 参加費500円(税込)

*事前予約不要

 

Statement

コロナ禍のここ数年に限らず、
かつて東京の町にあった情感の質のようなものが随分変わってきた。
いつでもどこでもみんなスマホを覗いていることもあるが、
暮らしぶりをつぶさに連想させる街並みの消失、
あるいは歳時記などへのこだわりが薄れたことも関係しているのだろう。 私が「町」を撮り始めた 1970 年代は、
70 年安保やオイルショックを経てもなお、連綿と続く庶民の暮らしのリズムがまだあった。 そこには、避けて通れない隣人である他者に関わりながら、
自分の暮らしを律していこうという率直な態度がうかがえた。
それらは時に「おせっかい」だったり、「喧嘩腰」になることも下町にはあった。
それでも人と町がつくりだす風景は格別に面白かった。
そういう時代が今後再び訪れるとは思えないが、
懐かしさを通り越したあたりにある、人と町の息づかいはしっかり覚えておきたい。 今回は 1970 年代当時の 8×10 サイズのプリントをそのまま展示したい。
稚拙な写真技術しか持ち得ていなかった私が気まぐれに焼いたプリントだ。
近接撮影で写した女性の目に施した微妙なトリミング、
あるいはわざとコントラストを高めイメージを増幅した路地の写真。
お世辞にも「ヴィンテージ・プリント」などと呼べるものではない。
しかしそうした迷いや戸惑いとともに、
「写真家」へ向かおうと薄っすら引いたスタートラインが見え隠れする。
他に撮る術(すべ)もなく、 スナップショットにすっかり身体を預けてしまった私のちょっとした恥ずかしい日々でもある。

 

大西みつぐ