圓井 義典

光をあつめる

2011.1.11(火) - 2.26(土)
Photo Gallery International

圓井 義典

光をあつめる

2011.1.11(火) - 2.26(土)
Photo Gallery International

  • ©Yoshinori Marui

圓井義典は写真に誘われ2000年頃から、自分が住む日本を自身の目と足を使って見つめ直してみようと日本各地を訪ね、大型カメラによる撮影を始めました。

 

地形に沿った水平方向への旅の記録となった「地図」(2003年発表)。
時間を垂直方向に往還した旅の記録である「海岸線を歩く—喜屋武から摩文仁まで」(2008年発表)。
この二つの旅で圓井は民家や地面といった特定のモチーフを撮影します。

 

それは「日本」というキーワードの元に国家観や郷土観をバイパスとして、作者自身がそれまで持っていた世界像の修正作業をする行為だったと語っています。

 

喜屋武から摩文仁に至る海岸を辿る旅の途中に見た波間に輝く無数の光。
「フォーカスを合わす間もなくピントグラスいっぱいにきらきらと輝く美しさに息を呑んだ」と圓井は語り、その後、水面を揺れ動き様々に形を変える光の撮影を始めました。
圓井の捉えた普段私たちが目を向けることの無い光そのものの姿には、柔らかくぼんやりとした既視感があり、見る者を新鮮で不思議な世界へと誘います。

 

また写真に写った光の存在感は、作者が沖縄で見た「直感的に感じる美の力強さ」を備え、凛とした普遍的な美しさを感じさせます。
光を捉えることで地理ではなく写真へと向かった作者の新たな旅を追体験することができるでしょう。

本展ではカラー作品、20余点を展示致します。
是非ご高覧頂けますようお願い申し上げます。

圓井義典写真集 2000-2010

オンラインストアにて取扱中

圓井 義典(まるい  よしのり)

1973年大阪生まれ。1996年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。1997年東京綜合写真専門学校研究科修了。2011年より東京工芸大学芸術学部写真学科准教授。

主な展覧会に「点-閃光」PGI (2016年)、「光をあつめる」フォト・ギャラリー・インターナショナル(以下P.G.I.)(2011年)、「海岸線を歩く—喜屋武から摩文仁まで」P.G.I.(2008年)、「沖縄・プリズム 1872-2008」東京国立近代美術館(2008年)など、個展、グループ展多数。写真集に「圓井義典 2000-2010」(2010)がある。

 

 

PGI Exhibitions

2016年 点-閃光
2011年 「光をあつめる」
2008年

海岸線を歩く− 喜屋武から摩文仁まで