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©Jiro Fukasawa
今まで聞いた事のないような金属音が頭上に近づいて来るやいなや爆音となり、すぐに消え去った。そして、爆音の残響だけが平和ボケしていた脳裏に無気味に残っていた。
日常の中で、ふと何か糸の切れたような幸福感がゆらゆらと覆う時に、あの感覚が甦る。それが何なのか確かめようと、米軍機が飛び交う国内の基地周辺の空にレンズを向けることにした。作者は爆音の真下に立ち、空を眺めながら、ファインダーは見ずにシャッターを切った。
そうする中で、軍用機マニア、戦争経験者であろう老人達、飛行状況をチェックする地元反対派の人達がそれぞれの理由で「空」を眺めている光景にも気づいた。
モノクローム、カラー作品、40余点を展示。
深沢 次郎(ふかさわ じろう)
1968年 名古屋市出身。1992年 早稲田大学商学部卒業後、写真家のアシスタントになる。写真ワークショップCORPUS第一期卒
現在、フリーランス。
PGI Exhibitions
2009年 | 「In the Darkness」 |
2004年 |
「空/In the Sky P.G.I. 10 Days Exhibition — vol.7」 |