ジョージ・ロジャー

ヒューマニティ

2004.3.4(木) - 4.9(金)
Photo Gallery International

ジョージ・ロジャー

ヒューマニティ

2004.3.4(木) - 4.9(金)
Photo Gallery International

  • ©George Rodger / Magnum Photos

ジョージ・ロジャーは1947年に設立された「マグナム・フォト」の創設メンバーとして、ロバート・キャパやアンリ・カルティエ=ブレッソン、デビット・シーモアとともによく知られているイギリスの写真家です。

 

BBCのスチールカメラマンを経て1939年からフリーランスの写真家として活動を始めたジョージ・ロジャーは、第二次世界大戦中に「ライフ」誌の戦争特派員として、アフリカや中近東、そしてアジア、ヨーロッパ戦線を取材し、戦争中に最も長い道程を取材した記者として「ライフ」誌で取り上げられました。

 

旅と冒険を愛したこの写真家はまた、誰よりも「人間というもの」に関心を寄せる写真家でもありました。第二次世界大戦中にロジャーが撮影した写真の多くは、様々な状況下にある人々の人間性を常に見据えており、優れた記録作品として知られています。また、1948年にケープタウンからカイロまでアフリカ縦断旅行に出かけたことを契機に、ロジャーは生涯頻繁にアフリカ大陸を撮影しましたが、特に、当時のヌバ族やマサイ族と生活を共にして撮り続けた作品は、「人間というもの」に対するロジャーの深い考察が映像に現れています。これらの作品はまた、記録としても貴重な作品と言えます。

 

本展は、1940年から1950年代にイギリス、ドイツ、ビルマ、スーダン、ウガンダなどで撮影された作品を中心に、ヴィンテージ・プリントを含めたモノクローム作品60余点を展示いたします。ジョージ・ロジャーの個展が日本で開催されるのは、初めてのことです。

George Rodger(ジョージ・ロジャー)
1908年、イギリス・チェシャー州に生まれる。1927-28年英国商船隊に参加し、2度にわたり世界周航を体験。1929-36年大恐慌時代のアメリカに住み様々な職業を経験。1936-38年イギリスに戻り、スチールカメラマンとしてBBCに勤務。1939年フリーランスの写真家として活動を開始。 1939-47年「ライフ」誌の戦争特派員として各国を取材。1947年「ライフ」を辞め、「マグナム・フォト」の設立に参加。1948年アフリカ縦断旅行。1950年以降、アメリカ、西インド諸島、ヨーロッパ、中東、アフリカなど、様々な地域を取材。1995年死去。
主な個展に「George Rodger: Humanity and Inhumanity」があり、英国王立写真協会(1994年)とバービカン・アート・ギャラリー(1995年)で開催された。