<New Acquisition>ボストン美術館 川田喜久治「地図」作品収蔵

2022.8.6
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<New Acquisition>ボストン美術館 川田喜久治「地図」作品収蔵

2022.8.6
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New Acquisition

ボストン美術館 川田喜久治「地図」作品収蔵

 


 

 

この度、川田喜久治の初期作品において最も重要なシリーズ「地図」が、ボストン美術館The Museum of Fine Arts, Boston)に収蔵されることとなりました。収蔵品は、オリジナルプリント87点、写真集『地図』(1965年版)1冊、そしてネガやコンタクトシートから成り、ひとつのアーカイブを構成しています。87点のプリントは、完結したオリジナルセットとして、写真集を基に、作家本人により1989年に制作されました。

 

1876年に開館したボストン美術館は、浮世絵や刀剣などの古典芸術を含む日本美術の作品を多く有することで世界的に知られています。兼ねてより、川田の作品を収蔵いただき、このことは作家活動の大きな支えとなってきました。

 

2015年には、17人の写真家をフィーチャーし、2011年の東日本大震災をテーマにした展覧会「In the Wake Japanese Photographers Respond to 3/11」(2015.4.5 – 7.12)を同美術館にて開催。この時、Anne E. Havinga、Anne Nishimura Morse 両キュレーターにより、都市とそこに生きる人々が相互に影響を及ぼしながら紡ぎ出す時代の空気を写した「2011 –phenomena」(2012)シリーズが展示、収蔵されました。

 

また、2017年には、「地図」のシリーズからプラチナプリントを屏風に仕立てた大型作品や、同美術館のメインコレクションの一つであるフランシスコ・デ・ゴヤにちなみ、川田の「ロス・カプリチョス」から重要なイメージが収蔵されています。

 

このようなゆかりの深いボストン美術館に、全「地図」を残したいという川田の意思を受け、このたびの大規模な収蔵に至りました。今後の国際的な川田作品の研究へさらなる期待がもたれます。

 

 

 

 
 
   

 

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