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©Kochi Prefecture, Ishimoto Yasuhiro Photo Center
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フォト・ギャラリー・インターナショナルは下記の日程で石元泰博作品展を行います。
写真家石元泰博が、これまでにレンズを通して捉えてきた「顔」は実に多様です。代表作の「ある日ある所」(1948—52年)や「シカゴシカゴ」 (1958—61年)では、ハロウィンを楽しむ子供たちや、街角を行き交う人々の「顔」の表情に焦点があてられています。1953年以降、東京でもシカゴ と同じように、街角の人々をテーマにして撮影、後に「東京の視感」(1954)、「東京の顔」(1963)、「新宿の街角」(1965)などが雑誌に連載されました。
1965〜69年に、日本の新進芸術家や俳優たちのポートレートを発表。彼らの個性的な「顔」が石元の巧みなアングルによって写し取られています。
平安時代(8〜12世紀)に描かれ創られた、東寺「伝真言院両界曼荼羅」の大日如来像(1973年撮)や「湖国の十一面観音」(1980年撮)の観音像は、最も理想的な人の「顔」として的確に捉えられ、今や貴重な記録となっています。また、日常的なスナップショットでも、店先や道端にカメラを向け、壁に描かれた「顔」、あるいはポスターや看板などの「顔」を数多く写しています。
さらに、近作の「流れ」(1997—2001年)では繁華街を行き交う人々にカ メラを向けていますが、ここでは敢えて個々の「顔」を捉えようとはせず、雑踏を行き交う群衆のうつろな表情を流し撮りしています。あたかも石元はその群衆の流れに逆らうかのように、ファインダーを覗かずにシャッターを切り続け、21世紀を迎えた現代人の「顔」を象徴的に捉えています。
本展は、1946年の習作から現在までの数千点に及ぶプリントから、約150余点を選出し構成されています。
また本展は高知県立美術館で開催される「石元泰博:1946−2001」写真展(4月1日〜5月27日)の開催を記念して企画したものです。
石元 泰博(いしもと やすひろ)
1921年サンフランシスコに生まれる。1924年に両親とともに高知県に戻り、1939年に高知県立農業高校を卒業するまで高知で過ごす。1939年単 身で渡米し、1948年から1952年までシカゴ・インスティテュート・オブ・デザイン(通称ニュー・バウハス、のちのイリノイ工科大学)写真科に学ぶ。 1953年日本に戻り、1958年から1961年まで再びシカゴに滞在。1969年日本国籍取得。1996年平成八年度文化功労者。現在、東京在住。
PGI Exhibitions
2012年 | 「シカゴ, シカゴ」 |
2011年 | 「両界曼荼羅」 |
2009年 | 「色とかたち」 |
2008年 | 「東京」 |
2007年 | 「シブヤ、シブヤ」 |
2006年 | 「On The Beach」 |
2005年 | 「シカゴ 1966」 |
2003年 | 「桂離宮」 |
2001年 | 「顔」 |
1998年 |
「KATSURA」 |
1998年 | 「水と人のながれ」 |
1997年 | 「シカゴ時代」 |
1996年 | 「色と遊ぶ」 |
1995年 | 「雲、紙、雪のあしあと, 伊勢神宮」 |
1992年 | 「落ち葉とあき缶」 |
1989年 | 「桂」 |
1988年 | 「花」 |
1986年 | 「街 ひと かたち」 |
1983年 | 「山の手線 29」 |
1983年 | 「シカゴ、シカゴ II」 |
1982年 | 「ある日ある所」 |
1982年 | 「シカゴ、シカゴ」 |