三好 耕三

CAMERA −写真機−

2002.4.3(水) - 6.1(土)
Photo Gallery International

三好 耕三

CAMERA −写真機−

2002.4.3(水) - 6.1(土)
Photo Gallery International

  • ©Kozo MIyoshi

1970年代「See Saw」に始まった三好耕三の撮影の旅は1987年「傍観」、1989年「温室」、そして米国アリゾナでの1994年「South West」、1997年「In The Road」へと、一定の時間と空間を移動しながらの作品づくりでした。それは取り留めもない旅でもありましたが、「被写体」との出会いを祈願しながら決められた行程を移動する、「巡礼の業」にも似ています。

 

しかし、これまでに何度か立ち止まって「ここにあるもの」を見つめ続けることがありました。
1990年には自家栽培の大根をモチーフに「ROOTS」を撮影、1994年にアリゾナのサボテン群で一本一本のジャイアントサボテンを撮り集めたシリーズ「CACTI」があります。

 

そして1972年の作品発表から30年目に三好耕三が見つけた「もの」は、最も身近な「カメラ」そのものでした。それらは学生時代に使っていたものやゴミ捨て場で拾ったもの、埃だらけのジャンクショップで見つけたもの、知人から貰いうけたもので、その半数は写真を写すというカメラ本来の機能を失っていますが、すべてが作者と人生を共にしてきた、愛おしい形ある「もの」でした。そのような「カメラたち」のポートレートを捉えたユニークな作品は、それぞれの時 代を反映するかのように様々な表情をしています。
今回展示される写真は全紙大で、カメラは実寸の数倍の大きさに拡大され、カメラの目となるレンズに焦点が合わせられています。

約30台のカメラの「顔」を展示いたします。

三好 耕三(みよし  こうぞう)
1947年生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。1986年日本写真協会新人賞受賞。1993年コニカプラザ奨励賞受賞。1991年文化庁芸術家在外研 修員として、アリゾナ大学センター・フォー・クリエイティヴ・フォトグラフィーで1年間研修。96年までアリゾナ州で制作活動を続ける。帰国後再び日本国 内を撮影。
近年の主な個展に「富士登」P.G.I.(2001年)、「Tokyo Street 横丁」P.G.I.(1999年)、「The Mother Road−Route 66」コニカプラザ(1998年)、「In the Road」P.G.I.(1997年)、「Far East and Southwest: The Photography of Kozo Miyoshi」アリゾナ大学センター・フォー・クリエイティブ・フォトグラフィー(1994年)がある。作品は東京国立近代美術館や東京都写真美術館、 ヒューストン美術館、プリンストン大学美術館などでコレクションされている。

 

 

PGI Exhibitions

2020年 櫻  SAKURA
2019年 繭  MAYU
2017年 On the Road Again
2015年 RINGO 林檎
2013年 SABI
2012年 YUBUNE 湯船
2010年 SEE SAW
2009年 SAKURA 櫻覧
2007年 津々浦々
2006年 東京巡景
2004年 海廻り
2003年
2002年 「CAMERA  – 写真機 -」
2001年 富士登 ふじのぼり
1999年 「横丁」
1999年 「In the Road」
1997年 「In the Road」
1996年 「CACTI Landscapes」
1995年 「カクタイ」
1995年 「飛行場」
1994年 「Southwest」
1993年 「Chapel」
1992年 「タイ・ループ」
1989年 「温室」
1987年 「傍観」
1985年 「天真爛漫」
1983年 「See Saw」
1979年 「Exposure」